Z900RS SEとSTDの違いについて詳しく知りたいという方は多いのではないでしょうか。憧れのイエローボールカラーやオーリンズ製サスペンション、そしてブレンボ製ブレーキといった豪華な装備が魅力的なSEモデルですが、価格に見合うだけの価値があるのか気になりますよね。
また、足つきや乗り心地といった実際の使い勝手が自分に合っているのかも重要なポイントです。
この記事では、私が実際に調べた情報を基に、両モデルのスペックや特徴を細かく比較しながら、それぞれの魅力や選び方について解説していきます。
- SEとSTDの具体的な価格差と装備の違いがわかります
- オーリンズやブレンボがもたらす性能のメリットを理解できます
- 足つきや乗り心地に関する細かな違いを把握できます
- 自分のスタイルに合ったモデルがどちらか明確になります
目次
Z900RS SEとSTDの具体的な違い

ここでは、Z900RS SE(スペシャルエディション)とSTD(スタンダード)モデルの間に存在するスペックや装備の決定的な差について解説します。単なる色の違いだけでなく、走行性能に直結するパーツがどのようにグレードアップされているのか、具体的なデータと共に見ていきましょう。
オーリンズサスペンションの性能
SEモデル最大の特徴とも言えるのが、スウェーデンの名門ブランド「ÖHLINS(オーリンズ)」製のリアサスペンションを標準装備している点です。STDモデルのKYB製モノショックと比較して、SEに搭載されたS46モノショックは、大容量のリザーバータンクを備えており、より高い走行性能を発揮します。
特に大きな違いを感じるのは、路面追従性の高さです。オーリンズならではの精度の高い減衰力特性により、路面の細かな凹凸をしなやかに吸収してくれるため、乗り心地の質感が格段に向上しています。ワインディングを走る際も、リアタイヤが路面を捉え続ける感覚が強く、ライダーに大きな安心感を与えてくれます。
ここがポイント! SEのリアサスには「油圧式リモートプリロードアジャスター」が付いています。これにより、工具を使わずに手元のダイヤルを回すだけでサスペンションの硬さを調整可能です。タンデムやキャンプツーリングで荷物が増えた際も、すぐに最適なセッティングに変更できるのは非常に便利ですね。
また、フロントサスペンションについても、SEはインナーチューブにチタンコーティングを施したオーリンズ製の倒立フォーク(アウターチューブはゴールド)を採用しています。これによりフリクションロスが低減され、初期動作が非常にスムーズになっています。
ブレンボ製ブレーキのメリット
サスペンションと並んで走行性能を大きく引き上げているのが、フロントブレーキシステムのアップグレードです。SEモデルには、イタリアの「Brembo(ブレンボ)」製M4.32ラジアルマウントモノブロックキャリパーが採用されています。
STDモデルのTOKICO製キャリパーも十分な制動力を持っていますが、ブレンボ製キャリパーは「効き始めのタッチ」と「コントロール性」において一日の長があります。ガツンと効くのではなく、レバーを握り込んだ分だけリニアに制動力が立ち上がるため、コーナー手前での微妙なスピード調整が非常にやりやすくなります。
さらに、ブレーキホースにも違いがあります。
- SEモデル: ステンレスメッシュブレーキホース
- STDモデル: ゴムホース
ステンレスメッシュホースは、ハードなブレーキング時でもホースが膨張しにくいため、油圧がダイレクトにキャリパーへ伝わります。これにより、カッチリとしたスポーティなブレーキタッチを実現しており、スポーツ走行を楽しむライダーにとっては大きなメリットとなります。
カラーとホイール等の外観変更点

見た目のインパクトにおいても、SEモデルは特別な存在感を放っています。最も分かりやすい違いは、そのカラーリングでしょう。SEには、往年の名車Z1(欧州仕様)を彷彿とさせる「メタリックディアブロブラック」、通称「イエローボール」が専用色として設定されています。このカラーはSTDモデルでは選択できないため、イエローボールに憧れがある方にとっては、これだけでSEを選ぶ理由になります。
また、足回りのカラーリングも統一されています。フロントフォークのアウターチューブやリアサスペンションのゴールドカラーに合わせて、ホイールもゴールドアルマイト仕上げとなっています。ブラックのボディにゴールドの足回りが映え、カスタム車のような高級感を純正状態で醸し出しています。
細かい点では、ラジエーターコアガードの有無も挙げられます。STDではオプション扱い(別途購入が必要)となるラジエーターコアガードが、SEでは標準装備されています。飛び石によるラジエーターの損傷を防ぐ実用的なパーツが最初から付いているのは嬉しいポイントです。
価格差と装備のコスパ比較
これだけ豪華な装備が付いていると、気になるのは価格差ですよね。2024年モデルを例に、両者の価格を比較してみましょう。
| 比較項目 | Z900RS SE | Z900RS (STD) |
|---|---|---|
| 価格 (税込) | 1,705,000円 | 1,463,000円 |
| 価格差 | +242,000円 | – |
| リアサス | オーリンズ (リモート付) | KYB |
| Fキャリパー | ブレンボ (ゴールド) | 純正 (ブラック) |
| ブレーキホース | ステンレスメッシュ | ゴム |
| ホイール | ゴールドアルマイト | ブラック |
価格差は242,000円です。一見すると大きな差に感じるかもしれませんが、バイク好きの間では「SEは圧倒的にコスパが良い」と言われています。なぜなら、もしSTDモデルを購入した後に、これと同等のカスタム(オーリンズサス、ブレンボキャリパー、メッシュホース、ホイール塗装など)を行おうとすると、部品代と工賃を含めて50万円以上かかるケースがほとんどだからです。
豆知識 後からカスタムする場合、適合確認や取り付けの手間もかかりますし、純正パーツのようにメーカー保証が適用されない場合もあります。最初からメーカーが最適なセッティングを出した状態で、しかも割安に手に入るというのは、非常に大きなメリットと言えるでしょう。
足つきやシート高は同じか
高価なサスペンションが入っていると、「車高が変わって足つきが悪くなるのでは?」と心配される方もいるかもしれません。しかし、スペック上のシート高は両モデルとも「800mm」で同一です。
基本的には足つき性に大きな違いはありません。ただし、サスペンションの特性(初期荷重の設定やバネレート)が異なるため、実際にライダーが跨った時の「沈み込み量(サグ)」にわずかな違いを感じる可能性はあります。とはいえ、それが足つきを決定的に悪化させるほどのものではなく、身長や体格による影響の方が大きいでしょう。
どうしても足つきが不安な場合は、厚底のブーツを検討するか、ショップでローダウンの相談をしてみることをおすすめします。
Z900RSとSEの違いから見る選び方

スペックや価格の違いが分かったところで、実際にどちらのモデルが自分のバイクライフに適しているのかを考えていきましょう。用途や好みによって、おすすめのモデルは変わってきます。
乗り心地や操作性の評価
乗り心地に関して言えば、SEモデルの方が「しっとりとしていて上質」という評価が多く聞かれます。オーリンズ製サスペンションが路面のギャップを綺麗にいなしてくれるため、長距離ツーリングでも疲れにくい傾向にあります。また、ブレーキのコントロール性が高いため、ワインディングを流すような場面でも、意のままに減速できる楽しさがあります。
一方で、STDモデルの乗り心地が悪いわけではありません。STDのKYB製サスペンションも非常によくできており、街乗りからツーリングまで不満なくこなせる高いレベルにあります。むしろ、街中でのストップ&ゴーが中心であれば、STDの軽快なフィーリングの方が好みという方もいるかもしれません。
Z900RS CAFEとの比較

比較検討の際によく挙がるのが「Z900RS CAFE」の存在です。CAFEは、STDモデルをベースにカフェレーサースタイルにカスタムされたモデルです。
CAFEの主な特徴
- ビキニカウルを装着
- ローポジションのハンドル(前傾姿勢がきつめ)
- 専用の段付きシート
足回りやブレーキシステムに関しては、基本的にSTDモデルと共通です。つまり、「走行性能(足回り)を強化したSE」か、「スタイル(カフェレーサー)を追求したCAFE」か、という選択になります。前傾姿勢でのスポーティなルックスが好きならCAFE、アップハンドルでの殿様乗りスタイルで高性能な足回りが欲しいならSE、という選び方が基本になります。
SEモデルがおすすめなユーザー
これまでの比較を踏まえると、Z900RS SEは以下のような方に特におすすめです。
- イエローボールのカラーリングに惚れ込んだ人: 何よりも見た目が気に入ったなら、後悔しないためにもSEを選ぶべきです。
- 最初から完成された高性能が欲しい人: 後からカスタムする手間やコストを考えると、SEは非常にお買い得です。
- ワインディングや高速道路をよく走る人: オーリンズとブレンボの恩恵を最も感じられるシチュエーションです。
- タンデムや荷物積載の機会が多い人: リモートアジャスターでリアサスを即座に調整できる機能は、実用面で非常に役立ちます。
- 所有感を満たしたい人: 金色のフロントフォークや「ÖHLINS」のロゴを見るたびに、良いモノを持っているという満足感に浸れます。
STDモデルがおすすめなユーザー
一方で、あえてSTDモデルを選んだ方が幸せになれる場合もあります。
- 「火の玉」や「タイガー」カラーが好きな人: STDモデルにしか設定されていないカラーリングが好みなら、迷わずSTDです。
- 初期費用を抑えたい人: 24万円の差額は決して小さくありません。その分をウェアやツーリング費用に回すのも賢い選択です。
- 街乗りやゆったりツーリングがメインの人: オーリンズやブレンボの限界性能を日常的に使う機会は少ないかもしれません。
- 自分好みにカスタムしたい人: 「サスはナイトロンが良い」「ブレーキはゲイルスピードが良い」など、パーツ選びにこだわりがある場合は、ベース車両としてSTDを購入する方が無駄がありません。

Z900RS SEの違いと選び方まとめ
Z900RS SEとSTDの違いについて解説してきました。SEモデルは、単なる色変えモデルではなく、足回りを中心に本格的なアップグレードが施された、メーカー純正のカスタムコンプリートとも言える一台です。価格差以上の価値が詰め込まれており、その走りや質感は多くのライダーを魅了しています。
しかし、STDモデルも素性の良さは折り紙付きであり、日常使いにおいて不足を感じることはまずありません。最終的には「イエローボールが好きか」「高性能な足回りが最初から欲しいか」「予算はどうか」といった自身の優先順位と照らし合わせて選ぶのが正解です。
ご注意 本記事に掲載している価格や仕様は2024年モデルの情報を基にしています。モデルイヤーによって仕様変更や価格改定が行われる場合がありますので、正確な最新情報は必ずメーカー公式サイトをご確認ください。また、乗り味の感じ方には個人差があります。購入を検討される際は、ぜひお近くの販売店で実車確認や試乗を相談してみてください。

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