ADV160のオフロードカスタム完全版!パーツ選びから法規まで解説

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ADV160のオフロードカスタム完全版!パーツ選びから法規まで解説

ADV160を手にすると、そのタフなルックスから「もっと本格的な道へ行ってみたい」という気持ちが自然と湧いてきますよね。

シティアドベンチャーとして完成度の高い一台ですが、いざ林道や未舗装路に踏み込もうとすると、やはりスクーターゆえの弱点も見えてくるものです。そこで、まずは走行性能の土台となる足まわりや、万が一の転倒から愛車を守るプロテクションパーツについて、私が調べた情報やポイントをじっくりとお伝えしていきます。

目次

ADV160 オフロードカスタムの基本とパーツ選び

ADV160 オフロードカスタムの基本とパーツ選び
ドメスティックバイクライフ

ブロックタイヤへの交換とサイズ選びの注意点

ADV160をオフロード仕様に変える際、最も視覚的にも機能的にも変化が大きいのがブロックタイヤへの交換です。

純正で装着されているIRCのGP-212も「アドベンチャー風」のパターンではありますが、泥が詰まりやすい粘土質の道や、深い砂利道ではやはりグリップ不足を感じることがあります。これを解消するために多くのライダーが選択するのが、IRCの本格ブロックタイヤ「GP-22」への換装ですね。

フロント14インチ・リア13インチという壁

ADV160のカスタムで最大のネックになるのが、ホイールサイズです。一般的なオフロードバイクはフロント21インチ、リア18インチといった大径サイズですが、ADV160はフロント14・リア13というスクーター規格。

このサイズでオフロード性能を追求したタイヤは非常に貴重です。GP-22は、ミニモト用のノウハウを活かしてADVサイズがラインナップされており、まさにこの車両のためにあるような存在ですね。独立したブロックが路面をしっかり噛んでくれるので、トラクション性能の向上は驚くほどです。

オンロード性能と燃費への影響

ただし、ブロックタイヤにすることでトレードオフも発生します。舗装路での走行時には、特有の「コー」というロードノイズが発生しますし、接地面積が減るため、ドライ路面のグリップ限界は少し下がります。

また、転がり抵抗が増えることで、燃費が数パーセント程度悪化する可能性も考慮しておかなければなりません。とはいえ、未舗装路に入った瞬間の「どこまでも行けそう」という安心感は何物にも代えがたい魅力ですし、街中でのタフなスタイルも格段に向上します。

タイヤモデル得意な路面苦手な路面カスタムの方向性
IRC GP-212 (純正)舗装路・フラットダート泥濘地・深い砂利街乗り重視・時々未舗装路
IRC GP-22林道・砂利道・マッド雨のマンホール本格オフロード・キャンプ林道
Pirelli Angel Scooterウェット舗装路全未舗装路都市型・通勤快速仕様

サスペンション交換で悪路の衝撃を吸収する

タイヤの次に着手したいのがサスペンションです。ADV160の純正リアショックはSHOWA製のリザーバータンク付きで、スクーターとしては非常に贅沢な仕様ですが、林道でギャップを連続して超えるような場面では、もう少し「粘り」や「調整幅」が欲しくなることがあります。

ここで登場するのが、YSSやエンデュランスからリリースされている高性能サスペンションです。

リザーバータンクの重要性と減衰調整

オフロード走行ではサスペンションが激しく上下運動を繰り返すため、内部のオイルが熱を持ちやすく、減衰力が低下する「熱ダレ」が起きやすくなります。アフターマーケットの大容量リザーバータンク付きモデルであれば、オイル量を増やすことでこの熱ダレを抑制し、長時間の走行でも安定した性能を維持してくれます。

また、YSSの「G-Sport」シリーズなどは、30段階の伸び側減衰調整や無段階プリロード調整が可能なため、ライダーの体重や積載重量に合わせて最適なセッティングを見つけることができます。

フロントフォークのアップグレード

リアだけでなく、フロントフォークの強化も重要です。純正フォグは比較的柔らかいため、オフロードでの急ブレーキや段差で「底付き」してしまうことがあります。フォークオイルの粘度を変更したり、インナーキットを導入して減衰特性を最適化したりすることで、路面追従性が劇的に向上します。

フロントとリアのバランスを整えることで、荒れた路面でも車体が暴れにくくなり、結果として疲労軽減にも繋がりますね。

セッティングのヒント

サスペンションを交換した直後は、初期設定が硬すぎると感じることがあります。まずはプリロードを少し弱めて、しっかりとサスペンションが動く感覚を確かめながら、少しずつ減衰力を調整していくのがベストなセッティングへの近道です。

リフトアップによる地上高の確保と走行性能

リフトアップによる地上高の確保と走行性能
ドメスティックバイクライフ

林道で一番ヒヤッとするのが、大きな岩や木の根にエンジンの底をぶつけてしまう瞬間ではないでしょうか。ADV160は165mmの地上高を確保していますが、本格的な林道ではこれでも心許ないのが本音です。そこで検討されるのが、サスペンションによる「リフトアップ」です。

わずか10mmの差がもたらす安心感

例えば、リアサスペンションの全長を純正より10mm程度長く設定することで、車体全体が少し持ち上がります。たった1cmと思うかもしれませんが、これによってアプローチアングルが改善され、今までお腹を擦っていたような段差をクリアできる可能性が高まります。

また、車高が上がることでキャスター角が立ち、タイトなコーナーが続く林道での旋回性が向上するというメリットもあります。重心が少し高くなるため、低速域でのバランス取りには少し慣れが必要ですが、オフロードバイクらしい視界の広さが手に入ります。

リフトアップに伴う構造的な注意点

ただし、車高を上げる際には注意も必要です。スクーターはエンジンとスイングアームが一体となったユニットスイング方式のため、車高を上げすぎるとエアクリーナーボックスや各種ホース類に無理なテンションがかかる場合があります。また、サイドスタンドの長さが足りなくなり、駐車時にバイクが過度に傾いてしまう問題も発生します。

アジャスタブル(長さ調整式)のサイドスタンドを併用するなど、全体のバランスを考慮したカスタムが求められます。自分の理想のスタイルと実用性のバランスを考えるのも、カスタムの醍醐味ですね。

林道走行で車体を守るガード類とプロテクション

林道走行で車体を守るガード類とプロテクション
ドメスティックバイクライフ

オフロード走行を趣味にするなら、避けては通れないのが「立ちゴケ」や「転倒」のリスクです。ADV160のスタイリッシュなカウルは樹脂製のため、一度地面と仲良くなってしまうと、深い傷がついたり割れてしまったりします。これを防ぎ、さらにアドベンチャー感を演出してくれるのが、各種ガード類です。

クラッシュバー(エンジンガード)の役割

H2CやSRCといったブランドから出ているパイプ状のガードは、車体を左右から包み込むように守ってくれます。

特にアッパーガードは、フロントカウルやヘッドライト周辺を保護してくれるため、林道の枝を払ったり、転倒時のダメージを最小限に抑えたりするのに非常に有効です。また、これらはフォグランプをマウントする場所としても最適で、見た目にも非常に力強い印象を与えてくれます。

ハンドガードと下まわりの保護

さらに、手元を守るハンドガード(ナックルガード)も必須です。林道では跳ね上がった石や枝が直接手に当たることがありますが、芯入りの強固なハンドガードがあれば怪我を防げますし、転倒時にブレーキレバーがポッキリ折れるという悲劇も回避できます。

また、エンジンの真下を保護するスキッドプレートを装着すれば、前輪が跳ね上げた小石によるクランクケースへのダメージを防ぐことができます。

プロテクション選びのチェックリスト

  • 多点支持構造か:衝撃を分散できる設計になっているか
  • 干渉の有無:ハンドルをフルロックした際にカウルやスクリーンに当たらないか
  • 整備性:オイル交換の際にガードを外す必要があるか
  • 重量:あまりに重すぎるとハンドリングに影響するためバランスが重要

カスタムパーツの選定と耐久性のバランス

ネットショップを見ると、ADV160用のカスタムパーツが驚くほどたくさん並んでいます。どれも魅力的に見えますが、ここで大切にしたいのが「品質と耐久性」です。特にオフロード走行では、オンロードとは比較にならないほどの振動や衝撃が各部にかかるため、パーツの精度が安全性に直結します。

振動対策とボルトの管理

安価すぎる海外製のノーブランド品の中には、特定のエンジン回転数で共振して不快な音を立てたり、走行中の振動でボルトが緩みやすかったりするものがあります。

重要なパーツに関しては、信頼できる国内メーカーや実績のある海外ブランドを選ぶのが安心です。また、自分でパーツを取り付ける際は、ネジロック剤を活用したり、定期的に増し締めを行うといったメンテナンスが、結果として長く安全に乗ることに繋がります。私は、信頼できるショップの店員さんと相談しながら選ぶようにしています。

トータルバランスで考える

「あれもこれも」とパーツを盛り込みすぎると、車重がどんどん増えてしまい、せっかくの160ccエンジンの軽快さが損なわれてしまうこともあります。

自分にとって本当に必要なものは何かを吟味し、少しずつカスタムを進めていくのがおすすめです。例えば、まずはタイヤと最低限のガード類から始め、実際に走ってみて物足りなさを感じたらサスペンションを検討する、というステップアップが理想的かなと思います。

安全のためのアドバイス

ブレーキまわりやサスペンションなどの重要保安部品をカスタムする際は、無理に自分で行わず、必ずプロの整備士が在籍するショップに作業を依頼してください。些細なミスが大きな事故に繋がる恐れがありますので、安全を第一に楽しみましょう。

ADV160 オフロードカスタムの運用と法規対応

ADV160 オフロードカスタムの運用と法規対応
ドメスティックバイクライフ

さて、愛車が理想のオフロード仕様に近づいてくると、次はその相棒と一緒にどこへ行こうかワクワクしてきますよね。でも、キャンプツーリングや林道アタックを存分に楽しむためには、荷物の積み方や日本の交通ルールといった「運用面」の知識も欠かせません。トラブルを未然に防ぎ、スマートに冒険を楽しむためのコツをお話しします。

リアキャリアとパニアケースの積載力向上

ADV160はシート下の収納スペースも優秀ですが、キャンプ道具を積むならリアキャリアの増設は必須です。エンデュランスなどの強化リアキャリアを使えば、大型のボックスを安定して積載できるようになります。ただし、オフロードを走る際は「荷物の重さと位置」が非常に重要になってきます。

ハードケース vs ソフトバッグ

見た目のアドベンチャー感でいえばアルミ製のハードボックスが一番ですが、林道をガンガン走るなら防水のソフトバッグ(パニアバッグ)も捨てがたい選択肢です。

ソフトバッグは軽量で重心を低く保てるため、悪路でのふらつきを抑えられます。また、万が一転倒して足が車体に挟まった際も、ソフトバッグなら怪我のリスクを下げてくれるという利点があります。逆に、雨天の走行が多い方や、セキュリティを重視するならハードボックスが圧倒的に便利ですね。自分の旅のスタイルに合わせて選んでみてください。

「シミー現象」への対策

リアの先端に重い荷物を積むと、走行中にハンドルが左右に細かく振れる「シミー現象」が起きやすくなることがあります。これを防ぐためには、重いものはなるべくシートに近い位置に積み、必要に応じてハンドルバーエンドを重いものに交換して制振対策を行うなどの工夫が必要です。

積載状態で一度舗装路を走ってみて、ハンドリングに違和感がないか確認する癖をつけておくと安心ですよ。

トラクションコントロールの林道での有効活用

ADV160に備わっているHSTC(トラクションコントロール)は、後輪の空転を察知して出力を調整してくれる素晴らしい安全装置です。濡れたアスファルトの上ではこれほど心強い味方はありませんが、オフロードではちょっとしたコツが必要になります。

いつHSTCをOFFにするべきか?

例えば、深い砂利道やドロドロのぬかるみでタイヤが少し空転した際、HSTCが「危ない!」と判断して出力をカットしてしまうと、そのまま失速してスタック(立ち往生)してしまうことがあります。

こういった場面では、あらかじめHSTCをOFFにしておくことで、アクセル操作でタイヤを回し続け、泥を掻き出しながら進むことができるようになります。また、PCXとは異なるADV160独自の吸気系セッティングにより、低回転から粘り強いトルクがあるため、電子制御をあえて切ることでそのポテンシャルを引き出せる場面があるんです。

CVT特性を理解する

スクーターの無段変速(CVT)は、半クラッチの操作が不要なので初心者でもエンストせずに坂道を登れる強みがあります。一方で、急勾配で一度止まってしまうと再発進が難しい場合もあります。HSTCのON/OFFを使い分けながら、エンジンの回転数を適切にキープして走る練習をしてみると、オフロード走行がもっと楽しくなりますよ。

フォグランプ装着時の保安基準と取り付け位置

フォグランプ装着時の保安基準と取り付け位置
ドメスティックバイクライフ

林道カスタムに欠かせないフォグランプですが、これは単なる飾りではなく「補助前照灯」として法律(保安基準)で厳格にルールが決まっています。せっかく取り付けたのに、基準違反で取り締まりを受けてしまっては悲しいですよね。

知っておきたい3つの主な規定

  1. 個数:同時に点灯できるのは2個までです。
  2. 色:白または淡黄色で、左右で色が同じでなければなりません。
  3. 位置:照明の上縁が地上から800mm以下、下縁が250mm以上である必要があります。

さらに、運転席から点灯状態が確認できるインジケーターが必要だったり、対向車を幻惑させないような光軸調整が必須だったりと、意外とチェック項目が多いんです。また、作業灯(ワークライト)として販売されている非常に明るいライトを公道で点灯させるのはNGですので注意しましょう。

これらを正しく守ることで、夜間の安心感を高めつつ、堂々と胸を張って公道を走ることができます。

(参照:国土交通省「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2023.07.03】 第123条(補助前照灯)」)

構造変更や車検に関連する車体寸法の制限

「160ccだから車検はないし、どんなカスタムをしても大丈夫」と思っている方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。車検がない軽二輪であっても、道路運送車両法に基づいた保安基準を遵守する義務があります。特に車体の寸法が変わるカスタムには注意が必要です。

「軽微な変更」の範囲内か?

基本的に、ボルトやナットで固定されている「指定部品(キャリアやガードなど)」であれば、多少の寸法変化は認められることが多いです。しかし、溶接やリベットで恒久的に固定されたり、あまりにも大きなガードを装着してハンドルの幅(全幅)が2cm以上、または高さが4cm以上変わってしまったりすると、本来は「構造変更」の手続きが必要になります。

特に幅の広いクラッシュバーを装着して、すり抜けができないほどワイドになった場合は、検査官の判断によって指摘を受ける可能性があります。

届出済証の記載内容との整合性

安全に長く乗り続けるためには、法的にグレーな改造は避け、基準の範囲内で楽しむのが一番です。もし大幅なサイズの変更を伴うカスタムをした場合は、管轄の運輸支局などで記載事項の変更手続きを検討しましょう。自分では判断がつかないときは、カスタムに強いバイクショップへ相談するのが最も確実な方法です。

ADV160 オフロードカスタムで広がる冒険の旅

ADV160 オフロードカスタムで広がる冒険の旅
ドメスティックバイクライフ

ここまで、ADV160 オフロードカスタムに必要なパーツ選びから運用のコツ、そして大切な法規の話まで長々と語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。このバイクの本当の凄さは、平日は街を軽快に駆け抜け、週末には一変して泥だらけの冒険を楽しめる、その「二面性」にあると私は思っています。

自分らしい「旅の道具」を育てる楽しさ

最初から完璧を目指す必要はありません。まずはIRCのGP-22にタイヤを履き替え、お気に入りのリアキャリアにキャンプ道具を括り付けて、近くの河川敷やフラットな林道へ出かけてみてください。

実際に走ってみて、「もう少しサスを柔らかくしたいな」とか「ここにフォグランプがあれば安心だな」と感じた部分を一つずつアップデートしていく。そのプロセスこそが、バイクを自分だけの「旅の道具」へと育てていく楽しみそのものです。

冒険への一歩を踏み出そう

ADV160は、カスタム次第であなたの想像以上に遠くまで連れて行ってくれます。舗装が途切れた先にある静かな森や、夕日に染まる林道の頂上。そんな特別な景色を見るために、ぜひ自分だけの一台を作り上げてみてください。安全に、そして自由に。あなたのADV160 オフロードカスタムライフが、刺激的で最高なものになることを心から応援しています!

最後に振り返る重要ポイント

  • タイヤはIRC GP-22が王道。オフロードの走りが劇的に変わる
  • ガード類はデザインだけでなく、装着位置や剛性バランスも考えて選ぶ
  • HSTCのOFF操作をマスターして、ぬかるみでのスタックを回避する
  • 保安基準を遵守し、自分も周りも安全に楽しめるカスタムを心がける
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